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卒業生の 木村 頌子さん

木村 頌子さん 
2012年 工学部 応用化学科 卒業
株式会社ワコール
技術・生産本部 技術部 技術開発課

企業姿勢に惚れ込んで畑違いのメーカーに就職

伝統的なものづくり企業でもあるワコール。自分で開発したものはすぐ近くにあるミシンで実際にプロトタイプ(試作品)を作ることもあります。

 私は高校時代から化学を中心に学んでいたので、自分は将来、化粧品会社や食品メーカーなどに進むものだと思っていました。そんな私が女性下着メーカーであるワコールに関心を持ったきっかけは、大阪工業大学での会社説明会に技術部の方が来てくださったからでした。そこで、ユーザのことを考えて真摯にものづくりに取り組む企業姿勢に惚れ込み、求められる専門性が違う業界でしたが、熱意を強くアピールしたことで入社することができました。
 入社当初は化学とは関係のない縫製を中心とした業務に従事していましたが、近年では化学反応を使った接着技術を使用して縫い目のないインナーウエアを開発するなど、化学と関わりのある業務にも携わっています。

よりよい社会を実現する化学の力に魅力を感じて

化学式などがびっしり書かれたノート。化学は理解が深まるほど可能性が無限に広がる感覚を覚えます。

 私が化学に興味を持つようになったのは高校時代で、身近にある化粧品、医薬品、食品などに化学の力が応用されていることを知り、「化学でものづくりをしてみたい!」と考えたからです。工業大学ならではの実学教育、そして充実した就職サポート体制を知り、ここなら理想の進路が見つかるはずだと考え、大阪工業大学の応用化学科を選びました。
 講義で印象に残っているのは「有機工業化学」で、化学技術を活用して生み出された医薬品や化粧品、機械などの身近な製品例を学ぶことができ、この講義で入学前の漠然とした知識が具体的な化学の理解へと変わり、より学修への意欲が高まりました。研究室では工業洗浄などにつながる技術として、高分子微粒子で安定化させた泡の研究に取り組んでいました。定期的に研究成果の報告会があり、先生から与えられた課題に対して、アプローチ方法とその結果を報告し、それを踏まえてさらに新しく提示された課題へ取り組むプロセスで研究を進めていました。現在の業務においても、この時に学んだ研究への姿勢と考え方は大いに役立っています。

アメリカンフットボール部のマネージャーとして培った力

アメリカンフットボール部の同期マネージャーと。苦楽を共にした大切な仲間です。

 大学時代の思い出で研究と同じくらい印象深いのは、アメリカンフットボール部のマネージャーを務めたことです。週6日、大宮キャンパスに隣接する淀川の河川敷での練習に参加し、雨の日も風の日も、どんなに勉強が忙しくても、選手と一緒に走り回った経験は卒業した今でも忘れられません。マネージャーには選手をサポートするという明確な役割があり、決められた時間の中でいかに効率よく最大の成果を挙げるかが問われます。これは生産性を求められる現在の業務でもまったく同じなので、大学時代にマネージャーの活動に力を注いだ経験は私にとって大きな財産になったと思います。新しい製品を開発するだけではなく、効率よく大量生産するためのプロセスを確立することに生かしていきたいと考えています。

多様な人との出会いで感性を磨いてほしい

大学生活4年間の集大成になる卒業発表を終えて。研究の手技が今の業務に役立っています。

 化学の研究と課外活動に忙しい日々を送っていましたが、そのおかげで自分とは価値観やものの考え方が異なるたくさんの友人と出会うことができました。大阪工業大学は特色ある学科のもと、多様な学生が集まっています。これから入学する皆さんもたくさんの人と交流して自分の可能性を広げてほしいと思います。
 これからの時代はものづくりにも女性の視点が求められます。何を作るにしてもただ性能が優れているだけではなく、使用感、ビジュアル、スマートさなど、女性ならではの視点をどんどん取り入れていってほしいと思います。女子学生の皆さんが独自の感性を磨いて社会で活躍してくれることを楽しみにしています。